ゼカリヤとハガイは、ペルシャの王ダリヨスの第2年(紀元前520年)に神殿工事が中断されたとき、共に活動した預言者です。6月1日にハガイが預言を始めると、6月24日には工事が再開されました。預言者ゼカリヤが悔い改めを告げたのは同年の8月です。神殿工事の中止を記したエズラは、直後にこの2人の登場を書き記します。「さて、預言者ハガイとイドの子ゼカリヤの、ふたりの預言者は、ユダとエルサレムにいるユダヤ人に、彼らとともにおられるイスラエルの神の名によって預言した」(エズラ5章1節)。
神殿工事再開に集中したハガイの預言は9月24日までですが、ゼカリヤの預言はさらに続きます。
11月24日、夜、赤い馬に乗りミルトスの木の間に立つ巡察使は、行き巡った全地は安らかだったと報告します(1章8〜11節)。主の使いは、「わたしは、エルサレムとシオンを、ねたむほど激しく愛した」(1章14節)との主のことばを伝えます。そして、エルサレムの人々を散らした4つの角(王)は、4人の職人(鍛冶)によって打ち滅ぼされるのです。
2章は、エルサレムを測量する人の幻です。「シオンの娘よ。喜び歌え。楽しめ。見よ。わたしは来て、あなたのただ中に住む」(10節)とは、エルサレム回復の預言です。
3章には、御使いの前で訴えられている「よごれた服を着た大祭司ヨシュア」が現れます。訴えているのはサタンです。大祭司ヨシュアはよごれた服を脱がされ、礼服を着せられて復職します。
4章は、7つのともしび皿をもつ金の燭台の幻です。そばには2本のオリーブの木があり、金の管によって金(油)を注いでいます。そしてこう語られました。「これはゼルバベルへの主のことばだ。『権力によらず、能力によらず、わたしの霊によって』と万軍の主は仰せられる」(6節)。
2本のオリーブの木は、大祭司ヨシュアと総督ゼルバベルです。エルサレムをねたむほど愛される主は、全地を巡察し、回復を約束し、大祭司を復職させ、ご自身の霊によって回復を進められるのです。
主は、生きておられます。「わたしに帰れ」(1章3節)との呼びかけに応えて、キリストに立ち返ったあなたが、主の神殿として建てられ、礼拝者として整えられますように。