ゼパニヤ書は、その内容から3つの部分に分けられます。
1. エルサレムへの預言(1章2節〜2章3節)
2. 諸国への預言(2章4〜15節)
3. 回復の預言(3章1〜20節)
冒頭、「ユダの王ヨシヤの時代」とあることで、私たちの期待は高まります。列王記第二22〜23章に記された、あの宗教改革を成し遂げたヨシヤの時代なのですから!
しかし、「主の大いなる日は近い。それは近く、非常に早く来る」(1章14節)と、迫り来るさばきの日の近いことが語られるのみです。
そうでした。ヨシヤは8歳で王位についたのでしたから、彼による改革の前夜の暗闇のなかで、ゼパニヤの預言は始まったのでしょう。
しかし、やがて回復の兆しです。「シオンの娘よ。喜び歌え」(3章14節)、「あなたの神、主は、あなたのただ中におられる。救いの勇士だ。主は喜びをもってあなたのことを楽しみ、その愛によって安らぎを与える。主は高らかに歌ってあなたのことを喜ばれる」(3章17節)。
ここには異なる3つのことばで「喜び」が語られています。あふれる愛と喜びは、どこから始まったのか、そして始まるのか。私は、大祭司ヒルキヤが「私は主の宮で律法の書を見つけました」と言って、王の書記シャファンにこれを手渡した日のこと(第二列王22章8節)を想うのです。みことばの再発見こそ回復の始まりなのです。