前章45節からのところでは火によるさばきが、そして本章に入ると剣によるさばきが、主との契約に違反する者に向けられることが語られる。具体的には、3つの神のことばがエゼキエルに臨んだ。
最初の1〜7節では、神が剣をさやから抜いたことを知り、それに恐れおののく人々の様子が描かれている。
次の8〜17節では、「剣の歌」とも呼ばれる部分であり、さばきに用いられる剣が研がれ、磨かれて、いつでも振りかざされる状況にあることを伝える。
そして最後の19〜32節では、神の剣は王たちにも向けられていることを語る。
本章において、3つの神のことばが記されている。
1〜16節までは、エルサレムの町で起こる罪が指摘される。人々は偶像で身を汚し、イスラエルの君主たちは暴力を奮って血を流している。弱者が虐げられ、聖なるものが蔑まれ、安息日が汚され、そして性の混乱・倒錯が溢れていた。これを神は罰する。そして、諸国の中に散らすが、それでもやがて神は汚れを全く取り除き、再びゆずりの地を与えると語る。
17〜22節では、イスラエルの家が「かなかす」にたとえられ、金属のカスとして価値のないものであることが強調される。かなかすは集められ火を吹きつけられて溶かされるのと同様に、イスラエルの家も神の怒りの火が吹きつけられ、町の中で溶かされる。
23〜31節は、指導者層(社会的、宗教的、軍事的)に対する罪の告発である。彼らはやがて「滅ぼすことに巧みな残忍な者たちの手に」渡される、と。