主なる神はエレミヤを通して、カルデヤ人に投降する者は生きるが、抵抗するなら必ず滅ぼされるという警告をします。神の言葉を忠実に語るエレミヤを殺すように首長たちはセデキヤ王に願います。セデキヤ王はエレミヤを彼らの手に渡していまいます。首長たちは、エレミヤを穴の中に入れて餓死させようとしますが、主はクシュ人エベデ・メレクを起こして、エレミヤを救出させます。助け出されたエレミヤは、再びセデキヤ王の前で、カルデヤ人に降伏する以外に生きる道はないと告げます。そして、1年6ヶ月の間包囲されていたエルサレムの都は、神の預言のとおり、バビロンの王ネブガデレザルの手によって陥落します。
セデキヤ王はエレミヤによってバビロンに必ず滅ぼされるという警告があったにもかかわらず、降伏せずに首長たちの声に耳を傾けます。エレミヤは自分自身が殺されるかもしれないという状況にあっても、神を信頼し、神の言葉をまっすぐに語りました。
私たちが自分たちの力で何とかしようとするとき、神様はそのような高慢を打ち砕かれ、私たちが主に完全に拠り頼む者となるよう試練を与えられる方です。エルサレムの民は、最後まで抵抗し続けました。しかし、神が求められていたことは、神の言葉を信頼して明け渡すことだったのです。私たちは、人々の声よりも、神を信頼して、神の計画がなされていくようにと委ねているでしょうか。
神の言葉を忠実に語ったことによって殺されかけたエレミヤは、クシュ人エベデ・メレクによって無事に救出されました。エベデ・メレクもまた、反対勢力の多いなか、神の人であるエレミヤを信じ、信仰をもって主の働きをしたことによって、後に神から特別な守りを約束されました。
神は信仰によって歩み出す者を必ず祝福されます。たとえ、困難なときであっても、その困難をも益と変えてくださる方に信頼し、一歩を踏み出すことが求められています。
セデキヤ王は主の言葉に従わなかったゆえに、最悪の結末を迎えることになります。最後まで抵抗し続けた人々はすべて虐殺され、セデキヤ王の子どもたちは王の目の前で殺されます。そして、セデキヤ王の両目はえぐり出され、青銅の足かせにつながれ、バビロンに連れていかれます。
神の主権を認めずに、自分自身でいのちを救おうと思う者は、それを失います。しかし、主を認め、主に信頼する者は、いのちを見出します。どのようなときであっても、心を尽くして主に拠り頼み、自分の悟りに頼らず、神の御前で謙遜に歩む者になりたいと思います。