諸外国に対するメッセージが続きます。これらがあること自体、神の力が届かない所は一つもないことを表しています。
バビロンの滅亡に関しては、イスラエルの民がバビロンの滅びる姿を見てあざけり歌うようになる(14章3〜21節)というかたちで表現されます。ここで特徴的なのは、バビロン滅亡の記述の前に、イスラエルの回復(14章1〜2節)があることです。神の裁きと同時に、イスラエルが再び回復させられるという出来事があります。それは神の「あわれみ」(14章1節)により、神が備えてくださる土地に「いこわせる」(同1節)という仕方で実現されていきます。神が罪人を救われる動機と結果が見事に語られているために、神の恵みをはっきりと見ることができます。
14章24〜27節のアッシリアに対するメッセージにおいて、「必ず、わたしの考えたとおりに事は成り、わたしの計ったとおりに成就する」(24節)から、神の永遠のご計画とその成就の確かさに目を開かれます。
また、14章28〜32節のペリシテに対するメッセージにおいて、「異邦の使者たちに何と答えようか。『主はシオンの礎を据えられた。主の民の悩む者たちは、これに身を避ける。』」(32節)から、神の主権によってイスラエルが守られることがわかります。
そして、15章1節〜16章14節のモアブに対するメッセージの、「これが、以前から主がモアブに対して語っておられたみことばである」(16章13節)から、神の御言葉による啓示に、真実な裁きと救いのメッセージがあることに気づかされます。