● 背景
南ユダ、ヨシャパテ王の時代に書かれた詩。第二歴代誌20章1〜12節が背景。
● 特徴
6〜8節のイスラエルに敵対する広範な連合軍は、聖書のなかに見当たらない。
● まとめ
絶体絶命のときも正義なる神に祈る。
歴史に訴えて祈る(9〜12節)。正義の神に祈る(13〜16節)。
● 背景
時代的な背景は特定できない。
42篇と同じく、コラ(門衛、歌うたい)が、神の宮から放逐され、また許され戻ってきたときの歌。
● まとめ
再び職に就いた。神殿の歌人(門衛)の喜びを語る(1〜4節)。
神と共なる生活の恵、祝福を表す(5〜7節)。
※ 「私と神」1対1の豊かな恵を特徴的に表す(10〜11節)。
● 背景
バビロン捕囚の70年が過ぎ、クロスの解放令によってパレスチナに帰ったときの歌。
参照:エレミヤ書25章11節、第二歴代誌36章21節
興奮と、盛んな意気込みで帰ってきた。しかし、故郷は貧しかった。
その荒廃に心はすっかり冷え切った(ユダの残留民が少なからずいた。ハガイ書2章3〜4節)。
● まとめ
希望、感謝(1〜3節)、落胆(4〜7節)。
しかし、神に目を留める。神の義に答えて生きる(8〜13節)。
※ 「義」に目を留める帰還したイスラエル。
その後、被支配者として律法に生きる、聖書の民イスラエルの兆候が出ている。
● 背景
時代的背景を特定できない。
● 特徴
編集詩といわれている。祈りとは何かを教えている。
● まとめ
※ 祈り、それは基本的には、嘆願することである。どのように祈るか。
1. 神の偉大さをたたえる(8〜13節)。
2. 自分を取巻く状況(自分の貧しさ、環境の厳しさ)をそのまま信頼し、告げる。
神は、それを覆い包んでくださる(1〜7節)。
3. 勝利宣言(14〜17節)。
● 背景
あえて背景を特定するならば、第二歴代誌32章20〜23節。
※ アッシリヤのセナケリブが、イスラエル(ヒゼキヤ)と神を、侮辱した。
神に祈り求めたとき、主は使いを遣わして、アッシリヤを全滅させた。
世界の民が主をほめたたえた。
● 特徴
世界平和は主によってなる。
※ キリストによって、救済史完成。
世界宣教の時代を預言(参照:ガラテヤ書3章8節、ヘブル書12章22節)。
● まとめ
シオン(霊的な意味で)は、国々の賛辞の的だ(1〜3節)。
ここから霊的な子どもが生まれる(4〜6節)。
ここに集う者が、どれほど神に祝福を受けるか(7節)。
※ 詩篇の編集はバビロン捕囚以降に、最終的に編集されたといわれる。
そのようななかで世界の民に救いが、という視点が段々、深まっていくのを見る。