聖絶のものからきよめられ、主はヨシュアに戦う民全部を連れてアイに攻め上るように言われます。その地をあなたの手に与えたと。そして、主は町の後ろに伏兵を置くよう命じられました。
ヨシュアは戦う民全部とアイに向かう準備をし、3万人の勇士を選び、町の後ろに伏兵として用意しました。まずヨシュアとヨシュアとともにいる者たちが町に近づき、アイの人々をおびき出し、伏兵が町を占領し、火を点けました。伏兵が町を占領したことを見たとき、ヨシュアたちは引き返してアイを打ち、アイの住民をことごとく聖絶しました。ただ主が命じられたとおり、その町の家畜と分捕りものを、自分たちの戦利品として取りました。
そしてヨシュアは、エバル山に一つの祭壇を築き、全焼のいけにえと和解のいけにえをささげ、全イスラエルは主からの祝福を受けるためエバル山とゲリジム山の前に立ちました。それからヨシュアは律法の書に記されているとおり、祝福と呪いについての律法の言葉を読み上げました。
イスラエルの快進撃を聞いた、ヘテ人、エモリ人、カナン人、ペリジ人、ヒビ人、エブス人の王たちは共に集まってイスラエルと戦おうとしていました。
ところが、ギブオンの住民たちは、ヨシュアがエリコとアイに対して行ったことを聞き、計略を巡らして遠くからやってきたかのように見せるため変装をし、ギルガルの陣営のヨシュアのところに盟約を結びにやってきました。イスラエルの人々は彼らを疑いますが、彼らが告白した内容、また持っていた食料を見て、彼らと盟約を結び、彼らを生かしてやることを、ヨシュアも族長たちも誓ってしまいました。このことについて、主の指示を仰がずに。しかしすぐに彼らの偽りは明らかになりました。イスラエル人は彼らのもとにやってきましたが、誓いのゆえに彼らを打つことはできませんでした。結果的に彼らは彼ら自身の欺きのゆえに呪われ、奴隷となり、神の家のためのたきぎを割る者、水を汲むものとなりました。
再度アイに戦いを挑むヨシュア率いる全イスラエルは、主の指示に従い、命じられたとおりに戦いを進め勝利を収めます。前の戦いの失敗と、今回の勝利によって、彼らは主に従うことの重要さを身にしみて感じたことでしょう。
戦いにおいては同じ失敗をしませんでしたが、ギブオンの住民のことではまた主に伺うことをせず、自分たちの判断で盟約を結んでしまいます。ラハブの告白と救いを考えれば、ギブオンの人たちも、主を信じ、主を恐れていると告白し、ヨシュアの前に降伏していれば、このようにはなっていなかったかもしれません。イスラエルは、主に伺わなかったことで、彼らの偽りを見抜けず、ギブオンは欺きの罪を犯した刈り取りとして呪われることになりました。
しかしここで、一つの大きな神の憐れみを発見します。ギブオンの人たちは奴隷となり、たきぎを割る者、水を汲むものとなりましたが、神の家に仕えるという恵みにあずかっているのです。主のなさることは計り知れません。今日の箇所では、主の憐れみと恵みに目をとめさせられます。主は確かに正しくさばき、報いを与えられる方ですが、しかし常に憐れみと恵みに富み、主の前に歩もうとする者を受け入れてくださるのです。私たちも失敗の多いものですが、主の憐れみと恵みによって生かされ、導かれていることを感謝し歩みましょう。