28章の構造は非常に単純で、2つにまとめられます。
【1〜14節】 主の御声に聞き従い、主の命令を守り行う者に与えられる祝福の詳細。
【15〜68節】 主の御声に聞き従わず、主の命令を守り行わない者に臨む呪いの詳細。
そして2つを比較すると、呪いの記述の方が祝福の記述より、圧倒的に長いものになっています。
神様は憐れみ深く、情け深く、忍耐と同情とに満ち、ご自身の民に祝福を注ぎなさろうとする愛のお方だけれども、同時に聖書は、神様は義なるお方で、ご自身とその言葉に背いて、悪を行う者たちには、たとえご自身の民であろうともそのままにしておくことはできない、必ずそれに報いと正義を行われる厳しいご性質を持ったお方だということが、この章から伝わってくるひとつのメッセージではないでしょうか。
また具体的に呪いの詳細なリストをたどっていくとき、この呪いの記述は、律法の規定であると同時に預言的性質を含んだ記述であることに気づきます。旧約に示されているイスラエルの民の歴史がすでにこの章で預言されていて、実際に彼らはこの章に示されているような災いを経験したことが、ほかの歴史書を見るとわかります。預言が成就してしまったことに気づくのです。
主の御声に聞き従うかそうでないかの選択の結果がどれほどの違いを生むのか、そのことを厳粛な思いをもって受けとめましょう。
神様の言葉は、それほど私たちの人生を大きく変えるほどの力と権限を持っていることを覚えましょう。そして主の前にへりくだって、「主よ、今日もあなたの御声に聞き従います。どうか私にその御声に聞き従うことができるように、御霊が私のうちに働いて、力をお与えください。御言葉に生きる力を、主よ、私のうちに注いでください」そう祈るお互いでありたいと思います。