13章は3つの部分から成り立っています。
(1) 預言者、夢見る者の試み (2) 親族、親友の試み (3) よこしまな者たちの試み
そして、これらの試みのなかにあっても、十戒の第1の戒め、「わたしの他に、他の神々があってはならない」を守り抜いていくように勧められています。たとえ親族であっても、主への忠誠が妨げられたなら、戦わなければならない。かつてキリストは弟子たちに「自分の父、母、妻、子、兄弟、姉妹、その上、自分の命までも憎まない者は、私の弟子となることはできません」と語りました。
キリスト者に厳しい決断が迫られたとき、主の弟子であり続けることができるように、主ご自身に「その力を与えてください」と祈るお互いでありたいと思います。
14章には、聖書の中心的なテーマである「神の恵みと選び」が示されています。
2節に「あなたは、あなたの神、主の聖なる民である。主は、地の面のすべての国々の民のうちから、あなたを選んでご自分の宝の民とされた」とあります。
イスラエルの民は、何か自分たちの功績によって聖なる民とされたのではなく、ただ一方的な神様の恵みと選びによって聖なる民とされました。同様に、人は何かをなしたから救われるのではなく、ただ一方的なキリストの贖いと恵みによって救われるのです。クリスチャンは、主が選んで「宝の民」としてくださったこの事実に目を留めるお互いでありたいと思います。
15章には、特に同胞に対する負債の免除、同胞の奴隷に対する解放が強調されています。
10節に「必ず彼に与えなさい。また与えるとき、心に未練を持ってはならない」とあります。
聖書は私たちに「分かち合うこと」を教えています。特に「神の家族」に対して配慮を示しなさい、と語ります。「世の富を持ちながら、兄弟が困っているのを見ても、あわれみの心を閉ざすような者に、どうして神の愛が留まっているでしょう」(第一ヨハネ3章17節)と語られているとおりです。
兄弟と分かち合うとき、キリストが現臨してくださいます。今日、キリストが私たちに命を分け与えてくださったように、私たちも、与えられた祝福を、喜んで惜しみなく、周りの親族、友人、同僚たちと分かち合う者でありたいと思います。