第9水曜 民数記14章〜15章



【祈り】

[1] 主の祈り

【聖書通読のたすけ】

 「そのささげ物をささげる者は、穀物のささげ物として、油4分の1ヒンを混ぜた小麦粉10分の1エパを主にささげなければならない。また、全焼のいけにえ、またはほかのいけにえに添えて、子羊1頭のための注ぎのささげ物としては4分の1ヒンのぶどう酒をささげなければならない」(15章4〜5節)

 イスラエルの民は、いよいよ約束の地カナンへの道へと進んできました。モーセは、12人の斥候を送ります。カレブとヨシュアの報告を聞いた民は、先住民族の強大さを思って、恐れ惑い、エジプトへ帰ろうと言い出しました。これに対して神は怒られ、モーセがとりなします。だが、イスラエル民族は40年の間荒野をさまようこと、と、20歳以上の男子のうち、カレブとヨシュアを除く者はすべて、誰も約束の地には入れない、という主の裁きを受けなければなりませんでした。14章のあらすじです。

 15章では、なだめのそなえものに関する教え、在留異国人は、主の御前ではイスラエル人と同じ扱いを受けるべきことという教え、また過失で罪を犯した場合と、故意に犯した場合の裁きに関する教えが記されています。

 15章におけるささげ物に関する教えは、これからカナンの地に入ろうとするイスラエル人たちにとって、霊的な準備をするために、大変タイミングよく置かれています。
 「主へのなだめのかおり」をささげるために、牛でも羊でも、火によるささげものを主にささげるときは、「穀物のささげ物として、油4分の1ヒンを混ぜた小麦粉10分の1エパを主にささげなければならない。また、全焼のいけにえ、またはほかのいけにえに添えて、子羊1頭のための注ぎのささげ物としては4分の1ヒンのぶどう酒をささげなければならない」と書かれています。主たるささげ物である牛や羊にそえて、油をまぜた小麦粉とぶどう酒を付加するべし、という教えです。しかも、全体が「主へのなだめのかおり」である、と規定されます。欠くことのできない付加物です。
 ここで思わされることは、小麦粉から作られるものであるパンと、そしてぶどう酒でしょう。それがなくては、神の怒りのなだめのために備えるものとはならない。パンとぶどう酒、それは、主イエス・キリストの肉と血をあらわすものにほかなりません。私たち人間の罪のための「なだめのそなえもの」となられた主イエス。ここ民数記のうちに、すでにあらわされた主なる神の大いなる御恵みに、心からなる感謝と賛美をささげるほかに、私たちのなすべきことはありません。


【信仰告白】

[2] 使徒信条