ヨセフの死後、ヨセフのことを知らない新しい王は、おびただしく増えたイスラエル人を恐れ、重労働で苦しめました。また、ヘブル人の助産婦たちに命じて、イスラエル人に男の子が生まれたらその場で殺すよう命じました。
しかし、神を恐れる助産婦たちは、人に従うより神に従ったので(参照:使徒5章29節)、主から祝福されました。
また、神を恐れるモーセの両親によって、モーセは3ヶ月間かくまわれていました。もはやこれまでと両親が手放したとき、彼はパロ(ファラオ)の娘に拾われ、王女の息子として育てられることになりました。しかも、うばとして雇われたのは、モーセの実の母ヨケベデでした。
40歳になったころ、モーセは同胞を顧みる心を起こしましたが、まだ主の時ではなかったため、皆に理解されず、ミデヤンの地に逃れ、そこで結婚し、子をもうけました(使徒7章18〜29節)。
さらに時が経ち、イスラエル人の重労働の叫びが神に届いたとき、神は彼らをご覧になって、みこころを留められました。主の時が来たのです。主のみわざである出エジプトの指導者として立てられるために、モーセには備えの期間が必要だったのです。
信仰によって、モーセは生まれてから、両親によって3か月の間隠されていました。彼らはその子の美しいのを見たからです。彼らは王の命令をも恐れませんでした。信仰によって、モーセは成人したとき、パロの娘の子と呼ばれることを拒み、はかない罪の楽しみを受けるよりは、むしろ神の民とともに苦しむことを選び取りました。彼は、キリストのゆえに受けるそしりを、エジプトの宝にまさる大きな富と思いました。彼は報いとして与えられるものから目を離さなかったのです。
- ヘブル書11章23〜26節 -