キリスト・イエスを知る必要がある私たちは、大祭司としてのキリストをこの7章で知ることができます。大祭司メルキゼデクは、創世記14章に登場する神の祭司です。神の律法を与えられる前の時代、すでに神の祭司としてアブラハムから戦利品の十分の一を受け取っていました。非常に不思議な人物であります。神の子に似た者とされ、いつまでも祭司としてとどまっています(3節)。このメルキゼデクがどれほど特異な大祭司であるのかが、10節までのところから知ることができます。
そして、大祭司としてのキリストが、メルキゼデクの位に等しいとされるのは、意味のあることです。祭司の部族からではない、肉についての戒めである律法にはよらないで、朽ちることのない、いのちの力によって祭司となったことが明らかにされています(16節)。そして、とこしえに祭司であることが、大祭司としてのキリストの特徴なのです。なぜなら、キリストは永遠に存在される、変わることのないお方だからです(24節)。このメルキゼデクの位に等しい大祭司であるキリストの救いは完全であり、絶えずとりなしをしていてくださるからこそ、罪人である私たち人間が、神に近づくことができるのです(25節)。
キリストなしには、私たちに希望はありません。ただ、ただ絶望だけしかないのです。キリストは、ほかの大祭司とは違うのです。なぜなら、このキリスト・イエスが唯一の道だからです。