パウロは、「死者の復活」を否定する人々に、論理的に説明してきました。そして、29節からは、キリストの復活を雄大なスケールで展開し、希望と忍耐の基盤を述べています。
パウロは、コリント教会の人々の現実生活と彼自身の体験と生活での実践を通して、「死者の復活」の否定がいかに根拠がなく、しかも恐ろしい影響を及ぼすものであるかを示しています。
そして、35節からは、反対者からの体の復活の仕方に関する具体的な例を挙げ、自然(35〜44節)と聖書(45〜50節)から体の復活に関して論証します。
最後に、復活前の体と復活後の体の相違について論じて、パウロは論じてきただけでなく、「血肉のからだは神の国を相続できない」(50節)ので、どうしても地上の体の変えられる必要性を明らかにしています。
パウロは、キリストの福音をはっきり理解し、福音に根ざして信仰の戦いを戦い、キリストの再臨において完成する神の救いの計画を、50〜58節ではっきりと教えています。それは、コリント教会に、雄大なスケールを通して、希望と勝利を与えている。そして、それにあずかる者として、真の忍耐を求めています。