ローマ人への手紙の最後は他のパウロ書翰にも見られるように挨拶、祝祷で締めくくられます。この手紙の持参人であったであろう、フィベの推薦に始まり、ローマ教会の構成員を覚えて、名を挙げて「よろしく」と挨拶を送ります。名前だけでも26人!その人々に繋がる家族、聖徒である同労者を含めると何人になるのでしょうか。教会に連なる一人一人が一致をもって従順に主に仕え、霊的勝利を勝ち得ることを祈ります。短いお奨めの後には執筆当時の同労者一同からの挨拶が続きます。短い挨拶の中にも礼儀正しく、ねぎらいを込めることによって、離れていても主にある同労者の輪が築かれていったことでしょう。
ここに記された人々の名はちょっとした有名人もいれば、市の上役もいます。しかし大半がそのまま名も知れず、年月とともに風化されてしまう名前。友情の存続は「覚えている」というこんな些細なことで壊れたり、保たれたりするのだと思うのです。今、私たちのそばにもおられませんか。あの人は一体どうしているのだろう。他の人は忘れてもわたしは忘れないよ、という友人はいませんか。その人のために祈ってあげられるのはあなたしかいないかも・・・。主がどのような取扱をその友人になされるのか、まったく未知ではありますが、いずれのときに「ハレルヤ!感謝だよね」と手を取り合えると信じて祈りましょう。