第27日曜 使徒11:1-30



【祈り】

[1] 主の祈り

【聖書通読のたすけ】

 使徒の働きは、展開の流れを捉えて読むことが大事と言われています。
 9章で世界宣教の器であるパウロが召し出され、10章で異邦人伝道の根拠が据えられます。11章は、先のコルネリオのことが分かち合われ、世界宣教の担い手となるアンテオケ教会が形成されるところです。キリストが召天前に約束された、「地の果てにまで」(1章8節)が、いよいよ実現しそうだ、という雰囲気を感じます。

 前半は、コルネリオのことを話すペテロ。通読している私たちからすると、また同じ話か、と思えるところ。けれども、著者のルカにとっては、これは繰り返し語らなければと思ったほどの内容だったのでしょう。当時、異邦人に伝道するのかどうなのか、大きな問題だったことがうかがえます。それにしても印象的なのは、ペテロの報告を聞いた人々の応答。とかく悪い意味で保守的になりがちな私たちに、お手本となる姿勢を見せてくれる初代教会の先輩たちです(18節)。
 後半は、アンテオケ教会の設立です。バルナバがアンテオケに向かい、サウロ(パウロ)を連れて来る。世界宣教をやってのけるアンテオケ教会の活躍は、13章から見ることにして、驚くべきは、この生まれたばかりの教会が、飢饉で苦しむユダヤの教会に救援物資を送ったという報告。肉体の必要に応えた教会が、霊的必要に応える教会になっていく。
 宣教の思いと、生活の困窮への救済の思いを、ともに持ちたいものです。


【信仰告白】

[2] 使徒信条