ペテロとコルネリオとの出会いは、神のみこころを知るパズルの完成の時となりました。それぞれが受けた神からの言葉と導きを分かち合った時、ペテロは偉大な神のご計画に目が開かれます。今、神の言葉を聞くことを待ち望むコルネリオたちの姿に、ペテロは神の御心を確信したのです。神は「かたよったことをなさらず、どの国の人であっても、神を恐れかしこみ、正義を行なう人」を受け入れてくださるお方だと。そこでペテロは主イエスの死と復活の証人として福音をコルネリオたちに語りました。主イエスを信じるならば誰でも罪の赦しが与えられると呼びかけます。すると何とみことばに耳を傾けていたすべての人々に聖霊が下ったのです。あのペンテコステの日のように、異邦人のコルネリオたちにも聖霊が与えられたのでした。彼らは異言を語り、神を賛美しました。
異邦人であっても信じて聖霊を受けたという事実に、もはや彼らを受け入れることを妨げるものは何もありません。コルネリオたちは洗礼を受けて教会へと加えられることになるのです。異邦人宣教はこうして幕を開けたのでした。
ペテロとコルネリオに与えられた導きと聖霊のみわざは、異邦人を受け入れてくださる神の御心を、目に見える形で明らかにしました。その神の御心を教会は受け入れるように導かれ、異邦人をも視野に入れた宣教へと教会の歩みは舵を切り始めるのです。
人の思いや考えの及ばない神の御心は、実に不思議なかたちで表わされました。神の御心は、神と人と、そして人と人との交わりによって織りなされるのです。私たちは神との交わり、そして人との交わりをどれだけ大切に考えているでしょうか。交わりを通して神の御心が鮮やかに示されることを体験しているでしょうか。それは驚くべき神の御心です。今日の私たちも神の御心を知って生きることが必要です。与えられた私たちの交わりが豊かに祝され、明らかにされた素晴らしい神の御心に従って歩む毎日でありますように。