「聞く耳のある者は聞きなさい」(9・23節)と主イエスは言われました。主イエスが語っても聞く耳のない人がいるのでしょうか。残念ながらいるのです。
主イエスは、イザヤ書6章9節を引用して、知覚に情報が入ることと、心で了解することは別だと言われました。そして他のことはともかく、主イエスのことばがわかるということは肝心なことです。それは私たちの救い、神の国ということと関係するからです。
「道ばた」のような頑固さではなく、「岩地」のような浅はかさでもなく、「いばらの中」のような二心でもなく、神の国のことばを、聴き、深く受けいれ、「30倍、60倍、100倍の実を結ぶ」ことが私たちにできるでしょうか。ひとつは、必ずわかると信じて聞くことです(21〜22節)。また、神からのことばなので、真剣に、そして大いに期待して聴くことです(24〜25節)。そしてみことばを聴いた結果は、神様にゆだね(26〜29節)、大きな成長を見るのです(30〜32節)。2003年に出た養老孟司の新書『バカの壁』は今なお売れているようですが、霊的「バカの壁」ができないよう、「主よ、教えてください」と祈りつつ、みことばを聴きましょう。