21章23節から続いていたイエス様の長い話も終わりました(1節)。これまでは祭司長、民の長老、パリサイ人、サドカイ人、群集、弟子たち、とあらゆる種類の人々に向けて話しておられましたが、今度はイエス様と弟子たちだけの、「ひそかな」(3節)親密な場です。立派な建物が崩れてしまう、と聞いてびっくりした弟子たちは、「いつ、そのようなことが起こるのでしょう」(3節)とこっそり聞いたようです。
そこでイエス様は「世の終わり」(3節)の前兆(4〜14節)、その日のこと(15〜28節)、そしてその日の直後のこと(29〜36節)についてお話くださいます。「その日までは、こんな変な兆候がいろいろ起こるけど、あわてないようにね(4〜14節)」「その日にはすぐに山に逃げなさい。荷物を取りに戻っちゃだめだよ(16〜18節)」「あ、もう一度いうけど、偽預言者には絶対にだまされないで!(23〜26節)」「でも、私がすぐに来るからね。稲妻のようにすぐ駆けつけるからね(27、29節)」と繰り返すイエス様の弟子達へのお言葉はまるで、これから初めて一人暮らしをする子供のためにお母さんがあれこれと心配し、気を回し、「こういうセールスマンが来たら、ドアを開けちゃだめよ」「もし風邪を引いたら、生姜湯を飲んでちゃんと寝るのよ」「何かあったらすぐ電話しなさいよ」と繰り返しているような、イエス様の弟子たちに対する思いやりが伝わってくるように感じられます。